でけぇビルにICカードでピッと入場、エレベーターで高層階へ。
広いオフィスで有能そうなプロパーさんがお出迎え。
ここで自分も働けるのか!と、しぼみきったプライドが少し息を吹き返したものの、
パイセンから今後についての説明を受けて再度イモムシに。
自分はしばらく常駐先の検証環境でインフラ自習。
一方エースくんは早速PJに参画し、初日の昼には出かけていった。
何たる…何たる格差!
まぁ実際何もできないんでね、ここから2ヶ月間ひたすら勉強の日々でしたわ。
ただ、この期間は本当に贅沢で、今思うと社会全体がまだゆとりがあったなと。
パイセンも自分の業務があるのにその傍らで、自習用の教材や課題などを
用意してくれて感謝してもしきれない。
色んな方々に見守られながらチビチビ育っていったように思う。
相変わらずカスっぷりは健在で、夜遅くまでゲーム→寝坊→遅刻を乱発したけど、
愛されポンコツキャラを確立して見逃された。
自社からも定期的に基本情報技術者試験を受けろと指示があったものの、
業務が忙しいからと完全無視。
ただ勉強してるだけのくせに態度だけはデカいというカスっぷり。
こんな新人を育てていたなんて、パイセンが仏すぎた。
夏が終わる頃、ついにPJ参画が決まった。
某学校のインフラ更改PJの構築メンバーとして指名されたのだ。
もう嬉しくて嬉しくて、思わず実家に電話したね。
パイセンのついでではあるものの、当時まったく手柄がなかったので
とにかく成果を出したい!認められたい!と躍起になったのを覚えている。
カスムーブはなりを潜め、何でもやりますモードに。
荷物持ちやります、議事録書きます、箱開けします、段ボール潰します、
サーバー運びます、UPS運びます、ラッキングします、ライセンスまとめます、
マニュアルまとめます、作業部屋の配線します、部屋掃除します、
伝令やります、日程調整します、OSインストールやらせてください、
BIOS設定させてください、ミドルウェア設定させてください、
検証させてください、パラメータシート作らせてください、
エビデンスまとめさせてください、リプレース作業に参加させてください、
ランプチェックしにいきます、夜間監視やります、朝当番やります。
やれそうとか無理そうとか関係なく何にでも食いついた。
面白がってプロパーさんや別会社の凄腕エンジニアさんが色々教えてくれた。
やれることがどんどん増えたし、任せてくれるようになった。
同期のエースくんとの実力差はまだまだあるけど、辛うじて並び立ってる気にはなれた。
PJが終わったのは翌年の4月。
ITちょっとできる愛されキャラとして社会人2年目が始まった。
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