現役情シスが送る実践的Tips集

2020/08/30

【Googleドライブ】開けなくなった破損データをGoogleドライブで修復しよう(Excel/Word/PowerPoint/PDF)

こんにちは。
今回はパソコンを使ってお仕事をしている方なら一度は体験したことがあるであろう
破損データの修復に関するお話です。


概要

「昨日までは開けたのに、今日はエラーが出て開かない!」
「メール添付してもらったデータをダウンロードしたらエラーで開けない!」
そんな事象に遭遇したこと、ありませんか?

例えばExcelファイルが破損した場合、主な修復はExcel自体の修復機能かフリーツールを頼ることになるかと思います。
前者は成功率が低く、後者は適切なソフトウェアの選定が困難であり
更にファイルを開けるようになるだけで内容に欠損が残ることが多いです。(文字化けなど)
結果、修復を諦めるケースが大半だったかと思います。

しかし、Googleドライブを使用するとかなり高いレベルで修復できます!
今回は手法が最も面倒なExcelファイルを例にして説明したいと思います。
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Excelのファイル破損によるエラーメッセージ

 

修復方法

ExcelファイルをGoogleドライブにアップロードする

まずはとにもかくにも破損したExcelファイルをアップロードします。

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Googleドライブへアップロード

スプレッドシートに変換する

アップロードしたExcelファイルをスプレッドシートに変換します。

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スプレッドシートに変換

下図のように内容を表示できたら一安心。ただし、ここからが重要です。

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スプレッドシート上で見るExcelファイル

新規スプレッドシートにコピーしてダウンロードする

シートのプルダウンから新しいスプレッドシートにコピーしてください。

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新しいスプレッドシートにコピーする

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コピー完了
コピー先のスプレッドシートを開き、Excel形式でダウンロードすると修復完了です。

ダウンロードしたExcelファイルを開いてみてください。エラーなく開けるはずです。

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コピーしたスプレッドシートをExcelとしてダウンロードする

 

考察

あくまで推測に過ぎませんが、Office製品はファイルオープン時に多様なバリデーションをかけている印象があります。
これはファイルオープンに要する時間や、オープン中のダイアログに表示されるメッセージから判断できます。
つまりオープン成功には複雑な条件をクリアする必要があるわけです。
一方でGoogleドライブは表示形式が多少崩れようともファイルオープンできるケースがかなり多いです。

作り手の設計方針の違いを垣間見れるようで大変興味深いですが、
恐らくExcel→スプレッドシートへの変換によってバリデーション機能自体 (およびエラーの原因) が削られるために、
とりあえずファイルを開くことができるのだと思います。

 

注意点

今回の方法で修復できるのはあくまでレイアウトのみです。(なのでとりあえず、です)
マクロやVBAなどはほぼ100%消えると思ってください。
これはMicrosoft OfficeとGoogleドライブの互換性によるものですので諦めていただくしかありません。
それでも開きさえしたらバックアップからマクロやVBAは組み直すことができるので十分ですよね。

今回はExcelを例にご説明しましたが、題名にもあるとおりWord/PowerPoint/PDFなんかも同じ手法で修復可能です。
Word/PowerPointはGoogleドライブ上で形式を変換してダウンロードするだけでOKです。
PDFは単純にGoogleドライブにアップロードするだけでかなり高い確率で開くことができます。

例えメインの業務システムがOffice365などの異なるグループウェアであったとしても、
本稿のテクニックを活用するためだけでもGoogleアカウントを持つ価値はあると思います。

ただし、Googleのポリシーと規約に同意できることが利用にあたっての前提条件ですので、
利用にあたっては慎重な判断をお願いします。

policies.google.com

 

場所: 日本

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